マンハッタンを歩くなら、起点となるポイントはタイムズスクエアです。
地下鉄の42丁目駅で降りて、地上に上がると見慣れた景観が広がります。
42丁目の大通りと、七番街とブロードウェイが交差するポイントに立ってみましょう。
大晦日に行われるカウントダウンで有名なタイムズスクエア・ボールが南に見えます。
周囲の広告は街の景観と一体化しています。ブロードウェイ・ミュージカルを上演するシアターが広く点在し、シアター・ディストリクトと呼ばれます。
よく見ると南部料理やイタリア料理のレストランもあり、怪しげな土産物店もあります。
複雑に交差する3本の大通りと、勝手に横断する歩行者で一見無法地帯のようですが、実は整然と交通整理されていることがわかります。初心者のあなたは、決して赤信号を無視する歩行者につられないようにしましょう。自己責任ですから。
実はタイムズスクエアそのものに、見るべきポイントはありません。タイムズスクエア・ボールを背景に記念写真を撮るくらいです。
大晦日のカウントダウン
せっかく大晦日にマンハッタンに滞在するチャンスがあったら、タイムズスクエアのカウントダウンを見てみませんか。
あらかじめ申し上げると、
寒いです。
いったんブロックで区切られる集団に入ってしまうと身動きがとれません。
私の経験では、大晦日の午後4時頃には人が集まり始め、日が暮れる頃には身動きができなくなります。子連れの家族とかいますが、大変だなあと思います。
ほとんどの人は立ちっぱなしです。抱き合ったりしてるカップルもいますが、お互いに完全武装ですから肌の温もりは感じないのでは。
時々、混雑のど真ん中を抜けようと突撃してくる旅行者がいますが、周囲に弾き飛ばされるか、警備の職員に制止されて後戻りしてます。
私は住居が七番街と八番街の間の50丁目で至近距離でしたが、実際にタイムズスクエアでカウントダウンを見たのは最初の年の1回だけです。
あとは毎年、自宅のリビングでテレビ見てました。ワインとターキーとチーズがあって、部屋は暖かくて、幸福でした。
逆に大晦日の夜は早めに自宅へ帰らないと辿り着けなくなりますからね、そこだけ注意していました。
カウントダウンが始めると大音声が自宅でも聞こえてきます。
盛り上がってるなあ、とどこかよそ事です。
彼らにとってはこのために何時も寒い中を待ってたんだから当然だよね。
新年のタイムズスクエア
翌朝、つまり元旦の早朝にタイムズスクエア周辺を歩くと、ゴミは多少は散乱していますが、思ったほどではなくて、毎年不思議に思っていました。まさかアメリカ人や一部の旅行者がゴミの持ち帰りなんてするわけないし。
多分、そもそも食べ物や飲み物の持ち込みが少ないんだと私は想像しています。
アメリカ人にとって、新年はただ年が変わったという以上の意味はありません。むしろ、サンクスギビングデイからずうっと続いたクリスマスシーズンがやっと終わって、通常営業に戻るタイミングです。あくまでも一番盛り上がるのはクリスマスです。その終わりを告げるのが大晦日のカウントダウンでしょう。
普通のアメリカ企業は1月2日から営業してます。日系企業は流石に正月3が日は休みます。
よく言われることですが、日本は強制的にみんなで一斉に休む日が多いというか、多すぎだと思います。国民の祝日が日本の感覚で当たり前になっていると、アメリカやヨーロッパを含む諸外国へ行くとその少なさに驚きます。
と言っても、日本のサービス業や一次産業の方は関係ないわけで、公務員や大企業等に特権的な待遇となっているように思います。