ニューヨークで鮨を食べる!

ニューヨークでわざわざお寿司を食べる日本人って、どうなんでしょう?はい、私のことです。大好きです。ビジネスで現地の方と会食するときも、ニューヨークに来られた日本人の方も、等しく喜んでくださいます。実は私が一番嬉しいのですけれど。

生の魚を食べるのは、それなりの食品衛生の知識がないと冒険です。特に中国系の方には、知的レベルに関係なく、日本の魚介類の生食に関する収穫から流通のシステムまで説明しないと抵抗があるようです。

さて、ニューヨークの鮨です。現在はいわゆる創作系が主流で、日本のスタンダードな寿司屋を想像するとちょっと違和感があります。

私は食に関しては徹底して保守的なので、正直なところ日本の普通の江戸前寿司が好きです。

私のイチオシはSUSHI ANNです。(38 E 51 ST, NY, NY 10022 (between Park & Madison Ave) tel 212-755-1780)

ご存知の方もおられるでしょうが、日本の「築地すし清」のニューヨーク支店が9.11で撤退したときに、残った方たちが尽力されてニューヨークで営業を継続されているお店です。

このお店の特長は、日本の江戸前鮨のスタイルを完全に踏襲していることです。つまり、日本と同じ鮨を食える、しかもニューヨークで仕入れたネタで、日本人の板前さんが握ってくれるのです。こんな至福はありません。いわゆる創作寿司はありません。だし巻き卵もしっかり作っておられます。味噌汁も出してくださいます。お酒も良い銘柄を揃えています。お値段は、日本とそれほど遜色ありません。

ただし、鮨に対する思い入れのそれほどない日本の方をご案内するときは、ちょっと気を使います。なんだ、日本の寿司屋じゃん、わざわざニューヨークに来てまで・・・と思われる方もいるからです。

そのような方には近くにある「ノブ57」をお勧めします。言わずと知れた松久信幸氏(ノブ氏)がロバート・デニーロ氏とともに始めたお店で、ダウンタウンの「ノブ」も、ミッドタウンの「ノブ57」も、アメリカ人はもちろん、日本人のお客様は本当に感動してくださいます。料理もサービスも非常にクオリティが高く、日本人がニューヨークを中心に世界を舞台にビジネスをしておられることを誇りに思います。https://www.noburestaurants.com

そういえば鮨に欠かせないガリは、ニューヨークで作っているそうですね。ニューヨークには有名な水産市場があり、関連する商品も集まって来ます。美味い鮨を食える要素がいくつも揃っているのですから、鮨好きにはたまりません。