スケール(音階練習)の楽しさ

チェロに限らず、全ての楽器の練習はスケールから始まります。

スケールとは音階のことです。

音階の練習は全ての練習の最初に必ず行います。まずハ長調のドから順にレ、ミ、ファと上がり、4オクターブ上がったら下がって、最初のドに戻ります。次に1音上げたレから始まるニ長調、ミから始まるホ長調と順番に上がっていきます。

スケールを練習するのは正しい音程を取れるようにするためですが、それ以外に楽器を鳴らす準備運動という意味もあるのです。

チェロは最低音がドなので、ハ長調から始めるのは自然なことです。

4番線の開放弦は、完全なチューニングの状態からわずかに音程を上げると自然に聞こえます。

ドの次のレの音は、隣の3番線のソの音と、そのまた隣の2番線のレの音と共鳴します。最も共鳴する場所がファーストボジションの1番指の位置ですから、初心者にとっても比較的押さえやすいポジションです。

チェロは、2オクターブまではファーストポジションで押さえられますが、それ以上はセカンドポジション、サードポジションなどの、いわゆるハイポジションを使う必要があります。

3オクターブのラの音は、1番線のちょうど真ん中です。この場所は、強く押さえず、軽く触るだけで綺麗な倍音が出ます。そしてこのラの音を押さえる指は、なんと親指なんです。

チェロの特長は、普通に4オクターブの音階を使って演奏できることです。プロならもっと高い音程も出せます。その秘訣は親指を使うからです。

親指を使うのは相当な訓練が必要です。なぜなら、痛いからです笑。

本当に最初だけなんですが、相当痛いですよ。その痛みを乗り越えると、いわゆるタコができて硬くなります。そうなればOK!

最速でタコを作るには、1番線と2番線をダブルで押さえ、親指1本でスライドさせるのです。

親指が使えるようになると、飛躍的にチェロは楽しくなります。演奏できる曲が増えるのです。

世の中にチェロ協奏曲はたくさんありますが、親指を使えるようになると結構な数のコンチェルトが弾けるようになります。

初心者でチェロを始めた方は、とにかくここまで早く到達できるよう練習しましょうね。

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