ニューヨークって、どんな街でしょうか。
行ったことのない方、数回行ったことのある方、住んだことのある方、一生住む覚悟で既に家を持っている方、それぞれに思いや評価は様々なことでしょう。
私にとって、ニューヨークは故郷(ふるさと)です。出生地ではありません。懐かしく思い出す街、いつも心がそこにある街、そんな意味のふるさとです。
internationalという単語があります。国際的と訳します。多くの国 nation が共存する状態のことです。internationalという言葉は、まさに実感としてニューヨークの一面の評価であると私は思います。
internationalな街とは、人種や性別、政治的又は宗教的立場を含め、どんな人間であっても、前提条件なしに、その人間が「私はこの街に素直に受け入れられた」と思える街のことではないでしょうか。
私が少ない経験でinternationalと思う街が2つあります。もちろんニューヨークと。さて、もうひとつは?
ロンドンLONDONです。
ロンドンはいつ行っても快適に過ごせます。帰ってきたなあ、と思います。住んだことはありません。
一方で、インターナショナルとは対極にある街については、多くの方に同意いただけると思います。パリPARISと大阪です。
なんでパリと大阪が同列やねん!と突っ込んでいただけるでしょうか?
「フランス語大阪弁説」といものがあるそうですが、どちらも個性が強烈であり、独特である点で似ています。
パリは、街にいると「同化」の圧力を強く感じます。街並みは美しく、食事は美味しく、様々な文化が百花繚乱です。でもフランス語を要求します。大阪は大阪弁を要求します。私がそう思っているだけでしょうか?ちなみに私は大阪人ではないし、縁もありません。しかし私はフランス語と同じ程度に大阪弁を理解します。
ひるがえってニューヨークです。
意思疎通さえできれば、英語はどうでもいい。スペイン語だって中国語だって、十分に共通語です。日本語は・・・。要するに言語は技術として必要ですが、それがなくてもその街にアイデンティティを感じる要素を阻害されることないように思います。
さて、そんな街の楽しさは何でしょうか。
あなたの最初のニューヨーク訪問、ファーストタッチはどのようなものだったのでしょうか?そのお話だけで、百物語ができそうですね。
私にとってニューヨークの楽しさは、素朴さとエキサイティングな躍動感の共存です。素朴さとは、決して田舎くさいという意味ではありません。シンプルで合理的なことです。例えばマンハッタンの街並みは縦のアベニューと横のストリートが整然としています。そして一方通行の道が、大通りでも多いことに気づきます。これは、実は交通量を予測し、渋滞の緩和などを科学的に計算して作られています。背後の複雑な計算を感じさせずに快適な都市生活が可能です。このことを私は素朴と感じるのです。
エキサイティングであることは、今さら説明する必要はないでしょう。
Amazonで購入する