テキサスを1日で通過し、ルイジアナ州ニューオーリンズに来ました。雨の日でした。近くを流れるミシシッピ川の水量も多く、南部らしい湿度の高さが逆に快適です。
雨のニューオーリンズは格別です。
フレンチクォーターを歩きます。街のそこかしこからジャズが聴こえてきます。観光地なのでお店も多くの人で賑わっています。
ジャズという音楽は、アメリカ人にとっては格別であるようです。私はチェリストなのでジャズは無縁ですが、トランペットやトロンボーンを演奏する友人たちは、あの独特の奏法に多少の警戒感と畏敬の念を込めてジャズを聴き、語ります。
音楽表現の手段を持つことは素晴らしいことです。たまたまその楽器がギター、トランペット、ドラムスだったりしますが、基本は自分の表現したいことをどれだけストレートに伝えられるかに尽きるはずです。
ふらっと、適当な店を見つけて入ってみました。
やあ、元気かい?調子はどう?
ああ、まあまあだね。何にする?
クラブソーダを頼む。まだ運転するんでね、酒は飲まないんだ。
OK
小腹が減ったんだけど、ディープフライできる?
もちろん。しっかり食えよ。
日本では「ケンタッキー」で理解されるフライドチキンですが、米国南部ではディープフライです。南部の人々にとってはソウルフードですから、土地によって味が違います。ニューヨークにもあります。私が好きなお店はハーレムのレストラン「シルビア」です(328 Lenox Avenue, New York, NY 10027)。ここはスパイク・リーのジャングル・フィーバーにも出てきた歴史のあるレストランです。ハーレムのことはまた触れますが、あの辺りまでは、ニューヨークに暮らす者なら安心して行けます。
雨のニューオーリンズは、原題をThis Property Is Condemnedといい1966年に公開されたアメリカ映画です。主演女優のナタリー・ウッドが美しくて、私が初めてみたのは初公開から何十年も後のDVDでしたが、ストーリーはどうでもよくて、ナタリー・ウッドばっかり見てました。